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判例

国外退去強制がなされる可能性がある父親との面会交流について必要性を認めた事例(大阪高判 平21.1.16(決))

2017.06.19更新

子と監護権者でない親との面会交流は、子が監護権者でない親から愛されていることを知る機会として、子の健全な成長にとって重要な意義があるため、面会交流が制限されるのは、面会交流することが子の福祉を害すると認められるような例外的な場合に限られる。

確かに、未成年者が監護権者でない親である父と面会交流し、父への愛着を感じるようになったのに父が退去強制となった場合には、未成年者が落胆し悲しむことも考えられる。

しかし、未成年者が父を知らないまま成長するのに比べ、自己の父を認識し、母だけでなく父からも愛されてきたことを知ることは、未成年者の心情の成長にとって重要であって、仮に父が本邦を退去強制となったとしても、手紙等の交換を通じての間接的な交流が続けば、成長後も親子間の交流は可能であることにかんがみると、未成年者の福祉を図るために、現時点で父と未成年者との直接の面会交流を開始する必要性が認められる。